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税率アップ前に、まず社内で確認すべきこと!

 来年(平成26年)4月1日から消費税率を5%から8%に引き上げる方向で、政府では最終的な調整を行っています。予定どおりの実施となれば、実務的に準備しておかなければならないことがあります。

消費税の2段階引き上げに注意!
①消費税率は、2段階での引き上げが予定されていることに注意しましょう。
 ※平成26年4月1日以降:5%→8%、平成27年10月1日以降:8%→10%。
②小売業者等に義務づけられている総額表示について、税抜価格での表示が認められますが、
 平成29年3月31日までであることに注意しましょう。

確認①請求書発行システムは新税率に対応可能ですか。

例えば、請求締日が毎月20日の会社の場合、平成26年4月1日をまたぐ請求書では3月31日までは5%、4月1日から4月20日までは8%となり、「5%の取引」と「8%の取引」が混在することになるので注意が必要です。請求書発行システムの組み換えが必要な場合も考えられるので、早めにメーカー等に確認しましょう。

ここをチェック
●平成26年4月1日以降の新税率に対応可能ですか。
●「5%の取引」(経過措置によるものも含めて)、「8%の取引」「10%の取引」をそれぞれ分けて消費税を計算することはできますか。

確認②見積書の消費税の記載はどうなっていますか。
 見積書をパソコンでさくせいしているところでは、消費税の表示について確認しましょう。金額を入力すれば消費税額が自動計算される場合、発行時期等によっては新税率への変更が必要となりますので注意してください。

ここをチェック
●パソコン等で見積書等を作成する場合、消費税の表示がどうなっていますか。
●あらかじめ印刷された見積書等のフォームを使用しているところでは、消費税がどのように表示されていますか。

確認③レジが新税率に対応できますか。
 国内の約3分の1を占めるPOS(販売時点情報管理)レジでは、システム設定の変更が必要となります。またスタンドアーロン型のレジで税率変更の予約機能がない場合もシステム変更等が必要になるので、レジメーカーに変更を依頼しましょう。なお今回は、消費税率アップが平成26年4月1日よ同27年10月1日の2段階で行われることを考慮しておく必要があります。

ここをチェック
●2回にわたる消費税率の変更が簡単にできますか。
●消費税率変更の予約機能はありますか。(スタンドアーロン型の場合)
●システム設定の変更は必要ですか。(POSレジの場合)
●レジシートには店名の他、所在地や電話番号等が印字されるようになっていますか。

確認④価格表示の変更を検討していますか。
 お客様が消費者の小売店などでは、総額表示の義務化もあって、販売価格は消費税込の総額表示が一般的になっていると思われます。消費税率の2段階アップに伴ってアップ分を販売価格に上乗せ(価格転嫁)した場合、値上げと受け取られかねません。消費税転嫁対策特別措置法では税抜価格を容認しているので、このまま総額表示を継続するのか、税抜価格に切り替えるかどうか早めに検討しましょう。

ここをチェック
●カタログやホームページ、メニュー、値札など販売価格の表示について、確認しましたか。
●価格表示を変更する場合、その費用と日数はどれくらいかかるか、確認しましたか。

※税抜価格を容認する消費税転嫁対策特別措置法は平成29年3月31日までの時限立法なので、注意が必要です。
◎記事内容は、平成25年8月15日現在の情報をもとに作成しています。今後の政府の最終調整によっては、消費税増税の内容が変わる場合がありますので、その際はご容赦ください。