売上債権回転期間を短縮する
1.売上債権回転期間の長期化に注意
売上債権回転期間は、商品を仕入れてから販売するまでの期間をいい、期間が短い場合は、代金回収が効率よく行われており、資金繰りは楽になり、反対に機関が長い場合には、資金繰りが苦しいことを意味します。
売上や利益は順調なのに、手元資金が少ないような場合は、売上債権回転期間が長くなっていることが考えられます。この場合、売掛金の請求漏れや回収漏れはないか、取引条件をチェックし、極端に長い条件などに改善の余地はないか、不良債権化しているものはないか、などをチェックします。
売掛債権回転期間は、業種によって期間は様々ですが、一般に3か月を超えるような場合は、長いといえます。金融機関は、3か月を超えると、不良債権が混在しているのではないか、売上の架空計上があるのではないか、といった警戒心を抱きます。6か月を超えるような場合は、徹底的に調べられます。
2.売掛金の回収漏れはないか
売上が順調な時ほど、売掛金の回収がおろそかになりがちです。また、売掛金の回収をおろそかにしている会社は金融機関からの信用も低くなります。
【売掛金の回収がおろそかになる会社の特徴】
・支払いがよくない(回収条件が悪い)会社であっても無理に販売する。
・社長が職人気質で、ものづくりには熱心だが、回収には無頓着である。
・回収遅れに対するチェック体制や対応方針がなく、責任の所在も曖昧になっている。
・大口や付き合いの長い取引先に対して弱腰すぎる。
・社長が情に流されやすい。
・営業マンの評価が、売上のみで、回収までが評価対象になっていない。